肉食ダイエット

肉食ダイエットの危険性

 

肉や高脂肪の乳製品などいくら食べてもよく、炭水化物の摂取を一日30グラム以下に抑えれば痩せられるというのが肉食ダイエットです。

 

日本でも知られていますが、このアトキンス・ダイエットの本は依然人気が高いようです。しかし、このダイエットは最初の数ヵ月は有効かもしれませんが、長期的には体重を減らすのに役立たないばかりか、危険でさえあり得るという新たな報告が英国医学雑誌に発表されました。

 

低カロリー・低脂肪の通常のダイエットよりも、最初の6ヵ月ほどは速く体重を減らしますが、1年もすると差がなくなるそうです。つまり、このダイエットは短期的には体重を減らし、血圧・血糖値・コレステロールのレベルも減らす効果はあるようですが、1年後からは体重がもとに戻り、副作用が出ることが多いようです。

 

頭痛、筋肉の痙攣、下痢などが始まる例が報告されていますが、組織に血糖を供給するのに十分な炭水化物が不足していることから起きる症状です。

 

成人の一日当たり炭水化物最低必要量は150グラムですが、このダイエットをする人はその5分の1しか摂取していないことになります。

 

米国農務省は「ローカーボダイエットは単に体内で炭水化物と結びついている水分の減少のため体重が減るのであり体脂肪の減少は認められない。炭水化物を制限したところで脂肪が代わりにエネルギーとして使われることはない」と公式発表していますので、実践の前によく考慮すべきでしょう。